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■京化■京都大学理学部化学科・京都大学大学院理学研究科学専攻
 

丸岡啓二教授フンボルト賞受賞

丸岡啓二教授がフンボルト賞(Humboldt Research Award)を受賞した。フンボルト賞は、ドイツ政府が全額出資する国際的学術活動の支援機関であるアレキサンダー・フォン・フンボルト財団が創設した賞で、毎年100名の国際的に著名な海外の研究者に授与され、自然科学から人文科学まで幅広い研究分野において、研究者のそれまでの業績を評価し授与される賞である。

丸岡教授は、相間移動触媒の化学において長年にわたり中心的役割を担ってこられた。丸岡教授の設計した、光学活性なビナフトールを原料とするC2対称性を有したキラル相間移動触媒は、天然型及び非天然型アミノ酸の合成において優れた威力を発揮し、現在では工業スケールで実用化もされている。この触媒は「丸岡触媒®」として和光純薬及びシグマ‐アルドリッチ社から試薬として入手可能となっている。また、触媒構造及び合成の単純化に挑み、従来の相間移動触媒では実現不可能な高い触媒活性と汎用性を併せ持つ「簡素化丸岡触媒®」の開発にも成功している。

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