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■京化■京都大学理学部化学科・京都大学大学院理学研究科学専攻

はじめに

理学は、自然現象の観測とそれを支配する原理や法則を探求する学問です。化学専攻は理学研究科の一分野として、無機、有機、生体関連分子を含む様々な分子や物質の構造・性質やその反応過程、そして超臨界状態や超伝導相などそれら物質が織りなすさまざまな相を、基礎原理や法則に立脚して研究しております。設立以来本専攻は新しい学問分野の創造と、人類の知的資産としての文化の発展に寄与し、また人類の生活の向上と福祉、地球環境の維持に貢献することにも、重要な役割を果たしてきました。

理学的観点から化学的に物質を研究するためには、舗装された道を速く走る能力よりも、人類未踏の地を探索し、新たなフロンティアを開くための幅広い知識、深い洞察力、そして堅固な意志が求められます。本専攻の学生は、理学教育を通じて化学はもちろん物理学や生物学、そしてその基礎となる数学など自然科学全般の基礎体系を深く習得し、それを創造的に展開する能力を身につけることが期待されます。また、個々の知識を統合化し、新たな知的価値を創出する能力を有した研究者、あるいは大局的な視野を持ち、様々な問題を解決して行く能力と人間性を持つ、責任ある職業人の育成を目指しております。

この理念に基づいて、本専攻は設立以来110年余りの間に、三千人以上の卒業生を世に送り出し理学、工学、薬学、医学などの幅広い分野において独創的な研究成果を数多くあげ、国際的舞台で活躍する大学、研究所、研究機構、そして企業の研究者を多数輩出してきました。本専攻の研究・教育分野は、理論・物理化学・環境化学、無機・物性化学、有機化学、生体関連化学の4研究領域からなります。これら4領域の研究を柱として、化学反応の完全な記述や物質の自在な合成法の確立など、基礎的で革新的な研究を進めるとともに、化学構造と物性の相関解明による新物質の構築や、生命現象など高度に複雑な系への化学的基礎概念の拡張をはかることが、本専攻の研究目的であり、それに向かってまい進するとともに、自然に対して謙虚さを失わない研究者を育成する教育を行っています。

© Kyoto University 2008