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■京化■京都大学理学部化学科・京都大学大学院理学研究科学専攻

生体分子動態化学分科

教授 秋山 芳展 准教授 森 博幸 助教 檜作 洋平

本研究室では、遺伝子産物が機能的構造体として細胞構造を形づくり、維持する過程を研究しています。タンパク質の細胞内での折りたたみ、分泌、膜組み込み、局在化、および分解などの諸過程をグローバルな「品質管理機構」としてとらえ、これらが機能的ネットワークを形成し、相互のバランスをとりつつ的確に起こるために細胞に備えられている仕組みを、
生化学、生物物理学、遺伝学、構造生物学等様々なアプローチにより解析し、大腸菌細胞表層タンパク質の機能発現と秩序維持機構を明らかにしようと努めています。現在は特に以下の2つに焦点をあてて研究を進めています。


タンパク質膜透過・組込み装置の研究

タンパク質の膜を越えた輸送や膜への挿入は、進化的に保存されたSecY/Sec61複合体(トランスロコン)を介して行われます。大腸菌などの真性細菌では、膜透過駆動ATPase SecAが、SecYEG複合体と相互作用し、ダイナミックな構造変化により、膜透過を駆動すると考えられていますが、反応の分子メカニズムは不明な点が多く残されています。私達は、私達は、トランスロコンや関連因子のこの機能や立体構造の解析を進めています。

膜タンパク質品質管理の分子機構と制御

膜タンパク質は、生体膜を形作る基本的構成因子であるとともに、機能分子として膜を越えた情報や物質の移行を媒介することで、膜機能に必須の役割を果たしています。膜タンパク質の分解は、このような膜の構造や機能、ひいては細胞の生存にとって脅威となりうる異常・不要な膜タンパク質の除去(品質管理)に重要です。また、標的となる膜タンパク質を特異的に切断することでその機能調節にも働いています。私達は大腸菌膜タンパク質を対象に、これら両面について研究を行っています。さらに、異常な膜タンパク質の蓄積による「膜ストレス」を細胞がどのように感知し、対処するのかという問題についても取り組んでいます。

(最終更新日;2017年03月07日)

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